導入

基本的な使用法

Zend_Session_Namespace のインスタンスが、Zend Framework のセッションデータを操作するための基本的な API を提供します。 名前空間を使用するとセッションデータを個別に扱うことができますが、 セッションデータ全体をひとつの名前空間で扱いたい人のためのデフォルト名前空間も用意されています。 Zend_Session_Namespace は、ext/session およびスーパーグローバル変数 $_SESSION を使用して、セッション状態のデータを保存します。 $_SESSION はグローバルにアクセス可能ですが、 開発者はこれに対して直接アクセスするのはやめるべきです。 Zend_Session および Zend_Session_Namespace を用いることで、 セッション関連の機能をより効率的かつ安全に使用できるようになります。

Zend_Session_Namespace の各インスタンスが、 スーパーグローバル配列 $_SESSION のエントリに対応します。 名前空間をキーとして使用します。

  1. span style="color: #ff0000;">'myNamespace');
  2.  
  3. // $myNamespace は $_SESSION['myNamespace'] に対応します

Zend_Session は、$_SESSION を直接使用するその他のコードと組み合わせて使用することもできます。 しかし、問題が起こることをさけるために、$_SESSION を直接使用するのは Zend_Session_Namespace のインスタンスに関連しないキーに限るようにしましょう。

チュートリアル

何も名前空間を指定せずに Zend_Session_Namespace のインスタンスを作成すると、 すべてのデータは透過的に "Default" という名前の名前空間に保存されます。 Zend_Session は、セッション名前空間コンテナの内容を 直接操作するためのものではあります。そのかわりとして Zend_Session_Namespace を使用します。 以下の例は、このデフォルトの名前空間を使用して セッション内でのクライアントからのリクエストの回数を数えるものです。

Example #1 ページビューの数え方

  1. span style="color: #ff0000;">'Default'// これが、ページが読み込まれるたびに加算されます
  2. // 一回目
  3. "このセッションでページがリクエストされた回数: "

複数のモジュールが別々の名前空間で Zend_Session_Namespace のインスタンスを使用するようにすると、各モジュールのデータをセッション内でカプセル化できます。 Zend_Session_Namespace のコンストラクタでオプションの引数 $namespace を指定すると、 セッションデータを個別の名前空間に分割できます。 名前空間は、セッションデータで名前の衝突による事故を防ぐための方法として、 効率的で人気のある方法です。

名前空間名に使用できるのは、空文字列以外の PHP の文字列です。ただし、 最初の文字にアンダースコア ("_") を使用することはできません。 "Zend" で始まる名前空間を使えるのは、 Zend Framework に同梱されるコアコンポーネントだけです。

Example #2 新しい方法: 名前空間の衝突を避ける

  1. // Zend_Auth コンポーネント用
  2. 'Zend_Auth');
  3. $authNamespace->user = "myusername";
  4.  
  5. // ウェブサービスコンポーネント用
  6. 'Some_Web_Service');
  7. $webServiceNamespace->user = "mywebusername";

上の例は、この下のコードと同じ結果になります。 ただ、上の例ではセッションデータがそれぞれの名前空間でカプセル化されています。

Example #3 古い方法: PHP のセッションへのアクセス

  1. span style="color: #ff0000;">'Zend_Auth']['user'] = "myusername"'Some_Web_Service']['user'] = "mywebusername";

セッション名前空間の順次処理

Zend_Session_Namespace» IteratorAggregate インターフェイス を完全に実装しており、foreach 文をサポートしています。

Example #4 セッションの順次処理

  1. span style="color: #ff0000;">'some_namespace_with_data_present'"aNamespace->$index = '$value';\n";
  2. }

セッション名前空間へのアクセス方法

Zend_Session_Namespace__get()__set()__isset() そして __unset() といった » マジックメソッド を実装しています。これらは、自分のサブクラス以外から直接コールされることはありません。 次の例に示すように、通常の演算の際に自動的にコールされることになります。

Example #5 セッションデータへのアクセス

  1. span style="color: #808080; font-style: italic;">// デフォルトの名前空間
  2. "\$namespace->foo = $namespace->foo\n""\$namespace->bar not set\n"

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